2013年度春、それぞれのインカレ後-第1回 宮本佳記、小林遼

「それぞれのインカレへ」…今年の春インカレの前にも書きたかったのですが、今年はインカレ実行委員としてプログラム作成や当日準備等で忙しく、残念ながら執筆の時間がありませんでした。そこで、今さらではありますが、今回は「それぞれのインカレ後」と題してインタビュー記事を書いていきたいと思います。ミドル・リレーの本記事で載せられなかった優勝者インタビューもここで行います!

さて、第1回目はインカレ実行委員会から、ミドルのコースプランナー宮本佳記さんと、リレーのコースプランナー小林遼さんに来ていただきました。学生王座を決めるコースに2人が込めた思いについて聞いてみましょう。また、意外な盛り上がりを見せた「オフィシャルレース」の裏側についても聞いてみたいと思います。

目指したのはチャンピオンにふさわしいコース

- それでは、よろしくお願いします。まずはミドルプランナーの宮本さんから。今回、どういうコースを目指して組みましたか?

宮本:ミドルでは、まずはチャンピオンにふさわしいコースというのを念頭に置きました。当日の展開を見る限り、その通りのコースを組めたのではないかと思っています(ドヤァ

- まさかのいきなりドヤ顔ですね(笑) それくらい素晴らしいコースだったということでしょうか。もう少し突っ込んでみましょう。ミドルというと、集中力を要する難しいレッグが続いて…みたいなイメージがありますが、いわゆるミドルらしいコースというところも意識しましたか?

試走会でコース検討中の宮本さん(左)

試走会でコース検討中の宮本さん(左)

宮本:そうですね、なるべく多くのレッグにミスをしやすいポイントを設定してみました。すべてのレッグでワンミス…大きくて2、3分ミスって、順位が逆転するのがあり得るようなコースを狙いました。

- なるほど。そして、それを制した人が勝つ、と。

宮本:ラップを見ても分かるように、なるべく全体的なミスを抑えた人が勝っているようですね。

- まさに狙い通りといったところですね。それではドヤ顔になるのも仕方ないでしょう(笑)
 選手の走りはいかがでしたか?

宮本:選手の走り…想定通りでもあるし想定以上でもあるし…そうですね、普通の大会であれば出ないようなタイムでも「インカレだし出るかもな」と思っていたタイムが出たという点では想定通りですかね。

- インカレだと出る、というのは、やはり準備の度合いが違うところによるものでしょうか?

宮本:そうですね、コンディションもしっかり整えているし、準備もしっかりしてきていますし。

- その他に、コースへのこだわりはありますか?

宮本:今回、選手権AとBで若干コースを変えているというところですね。選手権Aはチャンピオンを決めるのにふさわしいだけの難易度を出したかった、というような思いがあります。

- Bのほうが若干やさしくなっていますよね。

宮本:若干だけども違いを作って、Aのほうに特別感を出したかったというのもありますね。

- その辺の判断はその年のインカレ実行委員会によるところですが、今年はそういう考えがあったのですね。

- 続きまして、リレープランナーの小林さんに聞いてみましょう。まずは、どういうコースを目指しましたか?

小林:リレーは、技術的なもの体力的なものは当然として、学校としてまとまりをもっているかとか心理的なもの…チームとしての力があるかどうかを問えるような、そういうコースを目指してみました。

- なかなか普段ない観点ですね。逆に、それってどういうコースなんでしょう? 気になります。

試走会で参加者の意見を集める小林さん(中央)

試走会で参加者の意見を集める小林さん(中央)

小林:会場近くで、おそらく声援が聞こえるであろう場所で最後のまわしを組むとか、そういう風なことを気にかけてみました。あとは、逆に個人で進まなければならないところでパターンを多く振ってみて、自分に自信を持って進めるかというようなところも気にかけてみました。

- チームとして複数人で走ること、また、同時に数多くの選手と競うことなど、リレーでは独特の心理が働きますよね。応援が入ればなおさらでしょう。そんな環境下でもしっかり走れるか、といったところでしょうか。
さて、自分の組んだコースに対して、選手の走りはいかがでしたか?

小林:そうですね、できる限り優勝校にふさわしい大学が優勝できるように、というのはできる限りコンセプトとして組んでみました。優勝校のルートを見て、大きくミスはしていたのですが3人のリレーとしてリカバリできている、そういう大学が優勝できていたので、そういう意味では狙い通りでしたね。個人の力ではなく、団体の力として勝つ、というコースが組めたと思います。
あとは、男子も女子もある程度はウイニングの合計タイム、個人としてはさすがに細川(名古屋大学ME 3走)とかが45分切ってくるとは思ってなかったんですけど、合計タイムとしてはウイニング通りだったので、そこに合わせられたのは良かったと思っています。
あと、個人的には、WEの2走トップがちゃんと35分だったのも良かったと思っています。

- なるほど。ミドルの宮本さん、リレーの小林さん、共にコースの裏側には多くのこだわりがあったようです。プランナーおつかれさまでした。

オフィシャルレース、開催のヒントは海外から

- そういえば、小林さんは今大会のオフィシャルレースの発案者でもあるわけですが、引き続きオフィシャルレースについても聞いてみましょう。たしか、要項1を出した当初はオフィシャルレースをやる予定はありませんでしたが、ある時の試走会でいきなりやることになりましたよね。

小林:個人的には滋賀インカレ(2011年度。オフィシャルレースをやる予定だったが、急遽開催できなくなった)のときに自分自身がオフィシャルだったんですけど、そのときに走れなかったのがちょっと悔しかったという思い出があって、もしやれる余裕があればやってみたいと思っていました。僕自身は海外のレースをしてきて、オフィシャルレースというものをユニバーとかで見てどういう盛り上がりになるかをある程度分かっていたので、そんな感じで盛り上がれればいいなと考えていました。選手を支えてくれたオフィシャルを応援できる機会があれば、また、オフィシャルをやっている人にとって選手から応援してもらえるレースをやる機会があれば、と。それを実現できるコースを組めて僕は個人的には満足しています。

- 海外のレースという話が出ましたが、海外ではオフィシャルレースというのはよくあるものなんですか?

試走会で参加者の意見を集める小林さん2

試走会で参加者の意見を集める小林さん2

小林:そうですね。世界選手権とかユニバーのレベルになると、1レースはあるものですね。なので、その機会でオフィシャルが走って盛り上げる、選手として応援される機会を設けるという役割があったので、もしインカレでそれができるのであれば盛り上がると思っていました。

- オフィシャルレースの難易度は低めで、色んな方が走れるコースでしたよね。だからこそ、トップ層からは「きつい」「しんどい」「つらいっす」となかなかすごい感想が並んだわけですが(笑) (オフィシャルレースの様子については、You Tubeで公開されているリレー動画の中盤以降をご覧ください)

小林:そこに関しては、文句は受け付けません!(笑)
まあ、きつくても現役の学生から応援してもらえるという機会はそんなにないと思うので、それを励みに、オフィシャルだけで終わりじゃなくて、オリエンテーリングというのは面白いスポーツだから今後も続けていきたいと思えるようなレースにできればと思って組みました。来年以降も僕はぜひ続けてほしいと思います!

- 今年はオフィシャルレースに出なかった大学のオフィシャルも結構あったと思うんですが、これを見て、来年は出たい!と思ってもらえればと思います。あ、来年もあればですけどね。

小林:オフィシャルレースの鉄則(?)は難易度がやさしく、実はコースがきついかも知れないという程度で…

宮本:あと、ビジュアルが多いとか。

- そうですね、今年はスペクテーターズコントロールを過ぎてから全部見えてましたよね(笑)

小林:(笑)全日本大会とか出ても選手として応援される機会というのはそうそうないので、応援されて走れる機会をオフィシャルでもいいから設けられるというのは、年に1回くらいはあってもいいかなと思っていたのでやってみました。

- 応援されるというのはモチベーションにもなりますしね。今回のオフィシャルレースが、インカレの新たな伝統を作り出すかもしれませんね。また、インカレに限らず他の大会の魅力を増す一助となれば嬉しいですね。ありがとうございました。