イタリアでメダルを取るために:第10回 世界選手権前のヨーロッパ遠征

チェコのピルゼンで開催されたMTBOの5日間大会(7月2~6日)に合わせて遠征してきた。飛行機でチェコの首都プラハへ行き、レンタカーを借りてハンガリーのバラトン湖岸へ。

バラトン湖周辺で去年と今年ワールドカップで使われた地図などを使って4日間練習。

車でピルゼンに移動して5日間大会に参加。大会後2日間、大会の復習。

最終日はチェコ・ドイツ国境付近のトレイルをサイクリングして羽を伸ばし、帰国。

レンタカーを借りたのは、練習以外で無駄に足を使いたくなかったから。その甲斐あって、移動での疲労がなく、練習に集中できた。

また、車があることでMTBの置き場を心配せず安いドミトリーに泊まれたので金銭的にも高くはつかなかった。車を鍵のかかった駐車場に泊められたのでMTBを車の中に置いたままにできたというのも大きい。

遠征前半のハンガリーでの練習は、スムーズなナビゲーションを心がけて練習した。もちろん、ゆっくりだったらスムーズにできるのでそこそこのスピードで。でも普段と違って追い込むことには集中せずに。

追い込むことに集中しないようにするために、1本60分以内で終わって体が楽にこなせるように。

体力は十分あるし登りの少ないテレインだったので、10分ぐらいの休憩を挟んで何本か。お昼ごはんの少し長い休憩を挟んで午前と午後。

4日間も「スムーズに」を心がけて楽しく初見のコースを走っていたら、だいぶナビゲーションがしっくりしてきた実感があった。特に、いつどこまで地図を読むか、というのが上手くできるようになった。

レースではもっと追い込んだ中でのナビゲーションになるし、欲が出るから1秒でももったいないと思って動くので、そういう状態でのナビゲーションとは全然違うけど、レースではそんなことばかりやっているのでもっとこういう練習をする機会が私には必要だったんだと思う。

◇◇

5日間大会の目標は、成績を出すこと。ハンガリーで納得のいく練習をできたので、久々のレースではあったが可能性は十分あると思っていた。

が、5日間思ったような成績は出なかった。

それでも、去年と比べると格段にチェコの山に対応できていた。成績も去年と比べると雲泥の差。

さらに、1日目の途中で何度も世界チャンピオンになっているハラ・マリカ[]とつるんで自信がついた。追いつかれたのは残念なのだが、そこから4レッグは私が前を引いて、そのうち2レッグはマリカがトップラップ、私が2位ラップ。前に出られた後も余裕を持ってついていって彼女がミスしたところで私が前に出て・・・

でも、そのあとでコントロール番号を見違えて無駄に探し回って置いていかれた。残念。

彼女とそんなにつるんで走れるなんて思っていなかったので不覚にもじたばたしてしまったが、もう十分に戦える相手だと分かったので、次はこんなことにならないと思う。

フィジカルでは、トップスピードが足りていない。これは短期間で伸ばせる。ルートチョイスは道のランクの描き分けに対する慣れが必要だったので仕方ない面があったが、明らかに大きなミスもあった。自信の持てないルートチョイスが続いた後に疑心暗鬼が積もって積もって耐えられなくてミスしたような感じが何度か。これは世界選手権では起きないから気にしない。

いちばんの問題は、「あれ?」と思ったときにスピードがすごく落ちていること。「走っているところのことは既によく分かっている」状態でレースするための「スムーズな」ナビゲーションの練習がいちばんタイムを伸ばすことにつながりそうだ。

帰国後、ぼちぼち短い5分~15分追い込む練習をして短距離のスピードを上げ始めた。

地図をつけての練習は「スムーズな」ナビゲーションに集中してやっていくことになる。

[※]1988年生まれのフィンランドの選手。この5日間大会でも総合優勝した他、今年4月のワールドカップ第1ラウンドではスプリントで1位、ミドル2位、ロング2位。世界選手権は2010年のミドルとロングで3位、リレー2位、2009年スプリント2位、ミドル1位、2008年ロング2位、リレー1位と世界トップクラスの選手の1人。

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宮内選手のコラムは次回、世界選手権(8月22日~27日、イタリア・ヴィツェンツァ)終了後が最終回となります。皆様のご声援をよろしくお願いいたします。

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<宮内佐季子(みやうちさきこ)プロフィール>

1993年から陸上競技を始め、1994年にマラソン2時間59分42秒を記録する。
1997年に脚を痛め山岳競技に転向し、国体山岳競技の京都府代表で2位となる。
1998年にアドベンチャーレースと出会い、イーストウィンドのメンバーに加わり200年までの3年間で数々の国際大会で好成績をあげる。

2001年に地図読みの技術が必要と感じ、オリエンテーリングの修行を始める。
2002年に世界学生オリエンテーリング選手権日本代表に選出され、2003年~2005年は
世界オリエンテーリング選手権日本代表として活躍。
2004年の国体山岳・縦走競技に京都府代表として出場し優勝する。

現在はMTBOとシクロクロスを中心に取り組み、2010年の世界MTBO選手権ミドル競技で17位。
2010年度全日本シクロクロス選手権第3位。信州シクロクロス2010-2011シリーズ優勝。

そんび~ず団長、おひつじ座、A型。 

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