爽快! 牧場跡の草原!-第32回北海道大学オリエンテーリングクラブ大会

 23日、本州の天気の崩れも北海道には及ばず、前日に続きオリエンテーリング日和。2年ぶりの北大大会が千歳市美々地区で開催され、50人余りの参加者が、国内では珍しいタイプのニューテレインを堪能した。

 会場は新千歳空港から道路とJRの線路を挟んだ千歳科学技術大学で、3kmほど離れた最寄りのJR南千歳駅から車による送迎の便宜が図られた。当日朝は曇りで、会場周辺を包んだひんやりした空気は、同じ道内でも札幌や旭川から来た参加者をも驚かせた。昼には雲も取れ、日差しに恵まれた。会場横のフィニッシュでは時折離陸して行く飛行機の音が轟き、着陸に向かう機体に歓声が上がった。

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植生のよい林と牧場跡の草地を爽快に駆け抜ける

 北大大会は2003年7月のDo-Ringenを最後に、夏の開催から9月あるいは10月初旬の開催にシフトした。学生にとっては休み期間中であることが多く、大会に合わせた北海道旅行、大会終了の晩の合同コンパとともに思い出に残るイベントとして提供され続けてきた。今回は5月下旬でまとまった休みではないが、同じ北東学連から福島大・岩手大・岩手県立大から学生達が駆けつけた。道内外からは年に1度の楽しみとばかりに北大卒業生が顔を合わせ、常連参加者も続々と現れた。

 テレインは、2006年10月の第29回大会で使われた「南千歳」の南に位置する。当時と同様に地図はOBの宮川俊哉氏により調査・作成され、北大OLCに寄贈という形だ。地図内の最北で西寄り、東西に伸びる線路と道路との交差の北側が、地形的特徴に極めて乏しく、当時衝撃を与えた「南千歳」の範囲になる。

 地形は池や湿地の水系の周りを台地が取り囲み、その斜面は傾斜の緩い所が多い。南部は牧場跡の草原で、下草の伸びを考慮すると、5月の大会開催がベストのようだ。全般的に植生も良く、どこまでも走って行けそうなテレインは、本場ヨーロッパのものを小さくしたような印象を与え、参加者達を魅了した。

 Aクラスのコースは、林の中でのOLと草原を疾走する部分とをうまく組み合わせたものが提供された。男子は21A、35Aから50A、60Aに至るまで同じコース、女子も21Aと50Aとで同じコースが組まれた。いずれも国内でのロングのコースとしては驚異的なアップ率の低さである。男子Aクラス最速は、強化指定選手で北大OBでもある池陽平(M21A)が他を圧倒して面目躍如。WのAクラス最速はスキー-O世界選手権代表にもなった白鳥桂子(W21A)。同じスキー-Oスペシャリストの酒井佳子はM21Aに出走し、35A等他の男子Aクラスの選手を凌ぐタイムで8位に入った。

 昨年開催が途切れ、今大会ではコントロール位置説明が事前配布もなければ販売された全コントロール図用のものもないなど、運営には厳しい側面も見せる。地図作成や会場への送迎の提供などは北海道在住の社会人オリエンティアの協力により、また前日の札幌OLC大会では出走後に運営手伝いに回る現役北大生の姿が見られた。北海道では学生と社会人(あるいはOB)が互いになくてはならない存在としての協力関係が見て取れる。北大大会の復活は悲願であったのだろう。

 2003年のDo-Ringenに組み込まれた第26回大会の「北緯42度」、4年前の「南千歳」、今回の「美々牧野」と社会人の協力で作られた地図らはいずれも日本国内ではあまり例を見ないタイプのテレインで、それぞれ参加者達に新鮮な体験を提供している。あらゆる面で厳しい運営状況だが、今後の継続開催を祈念し、また参加者側は多少の不備に対しても北の大地のようにおおらかでありたい。

速報より、

M21A – 7.3km up125m
1 池 陽平 0:56:04 札幌農学校
1 吉田 祐輔 1:03:53 札幌農学校
3 奥村 理也 1:04:09 ウルトラクラブ
8 酒井 佳子 1:13:01 札幌農学校
W21A – 4.8km up70m
1 白鳥 桂子 1:03:05 Team Ski-O
2 笹田 京 1:22:03 岩手県立大学オリエンテーリング部
3 田村 佳菜子 1:31:54 岩手県立大学オリエンテーリング部
 
M35A – 7.3km ↑125m
1 田中 徹 1:19:53 京葉OLクラブ
M50A – 7.3km ↑125m
1 浦野 弘 1:37:39 入間市OLC
 
W50A – 4.8km ↑70m
1 山本 陽子 1:33:50
M60A – 7.3km ↑125m
1 山本 博司 1:41:27
 

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