大橋・高野が優勝!-インカレミドル2009

 2009年度日本学生オリエンテーリング選手権大会ミドルディスタンス競技部門は13日、栃木県日光市の『日光例幣使街道』にて行われ、男子は大橋悠輔(東北大4年)、女子は高野美春(十文字学園女子大3年)がそれぞれ優勝した。

 大会数日前に降った雪がテレイン内に多く残る状態で開催された今回のインカレミドル。今年からまた方式に変更があり、従来の予選決勝方式から決勝1レースの形式となった。1レースとなった代わりに地区学連内での選考でA決勝・B決勝・一般と3つのクラスにあらかじめ分けられている。従来の予選を地区学連内で事前に行っていると見るのが分かりやすい。
1レースとなったおかげでウイニングタイムなども変更され、一般的なミドルに近づいた。

 一般クラスとB決勝は午前中に行われ、A決勝はそれとは時間を空けて昼からスタートとなった。B決勝のコースはA決勝と同じものであり、これによって(特に今回は雪もあったので)足跡の有無による有利不利もなくなり、A決勝の優勝タイムや展開の予想などもある程度できるようになった。

 B決勝といっても、学連ごとの枠の差や選考会での出来などもあるので、全員がA決勝の選手に劣るわけではない。実際、タイムだけで言えばB決勝の上位はA決勝でもそれなりのタイムとなっている。A決勝が始まると、まずこのB決勝の優勝タイムが目標値として比較された。

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MEA上位者ルート

 A決勝男子は事前の下馬評どおり、序盤は東京大学と名古屋大学の選手で上位を占めていた。シード選手たちがフィニッシュをし始め、名古屋大の林真一が44’40のタイムを出すと続く選手たちも44分台を次々と出し、秒差でトップが入れ替わる見ごたえのあるレースとなった。

 ほとんどの選手がフィニッシュし、この時点で東京大の小林遼が44’07でトップに。中間計時のタイムなどから残る可能性は北東学連唯一のシード選手であり最終スタートの大橋のみ、だが厳しいか?という状態。会場に姿が見えてからフィニッシュまではおよそ30秒はかかる。そろそろ見えないと・・・と思っていたその時、大橋が会場に現れた。フィニッシュタイムも微妙。おそらく秒差のタイム。誰もがアナウンスの声を待った。そして43’34のタイム発表と共に大歓声に包まれた。

 しかし、このあとステージ上の速報ボードがおかしい。大橋の名前は外され、小林のボードに確定の花が付けられた。ペナだったのか?いやペナだったらタイムが出るときに分かるはず。だったらなぜ?結局その日は男子A決勝の表彰式はなくなり、翌日に延期となった。

 ミドルの日の代表者ミーティングでも説明がなされたようだが、どうやら大橋が最終コントロールからの誘導を辿りきらず、途中をショートカットしたために失格、ということだった。
と言ってももちろん故意にショートカットしたわけではなく、九十九折になっている道の先にあるテープが見える状態であり、前を進む選手を追う形で進んだらショートカットしていた、ということだったようだ。

 同様にテープ誘導をショートカットした選手は実行委員会が確認しただけで3人、そのほか(自己申告等)も含め10名程度いたようだ。これについて翌日の公式掲示板には「テープ誘導を辿るのは選手の義務であり、また実行委員会の運営に過失は無かった」として実行委員会の見解が貼り出され、「そのほかにテープ誘導を辿らなかったものは申告すること」と書かれていた。

 テープ誘導を辿らなかった(辿れなかった)ことは事実であるので、たとえこのショートカットが故意ではなく、タイムが5秒も変わらないことだとしても、ルール違反はルール違反、失格も納得できる。しかし難しい問題だ。運営に過失が無かったと絶対の自信を持つのなら、この失格の措置はそれでよかっただろう。

 14日のリレーの日にミドル男子A決勝の表彰も行われた。そのとき1位の席にいたのは大橋だった。実行委員会の見解・結果に対し幾つかの大学から提訴が出て、裁定委員会の結果この失格(同様の理由により失格となったほかの選手も含め)が取り消され正規の結果となったのだ。
筆者としては今大会のテープ誘導が全体的に分かりづらいこともあったので(併設大会のスタートに行くまでに2回分からなくなった。会場出てすぐのところに「テープ誘導ここまで」という看板があったが、その前にも後ろにも赤白ストリーマーがあり、意味が分からなかった。)感情的には、この正規タイムとなったことは嬉しかった。しかし運営側に過失は無かったとした最初の結果が覆ってしまったのには微妙なものが残った。

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WEA上位者ルート

 一方、女子A決勝はシード選手の中でもスタート時間も最も早かった高野が早々に他を引き離すトップタイムを出し、他の選手はそれを追うが手が届かない、といった展開だった。
女子は特に前半で勝負がついたようで、中間までのタイム差がそのまま結果に結びついたようなレースだった。

 女子は男子とは違って大学で強いと言うよりは大学内のそれぞれのエースが競っているという感じだろうか。上位に大学が偏っていないのがわかる。そんな中で椙山女学園大学だけは10位以内に3人と大学の強さが見えていた。

 A決勝男子は51名が出場し、女子は22名が出場している。どちらもトップと最下位のタイムは200%にもなっている。それでも男子はそれぞれの順位間のタイム差は小さく競っているので見ていても面白い。が、女子はたった20人でこれほどの差が出てしまうというのはやはり悲しいものがある。更に女子はAもBも同コースのはずだが1時間をきったタイムを出した人数はB決勝のほうが多いというおかしな結果に。
形式が変わって最初の大会なのでそれもまた仕方ないこと。それぞれの学連の枠数が変わってくればこれもまた改善されていくのだろう。

以下速報より

MEA – 5.9km ↑260m
1 大橋 悠輔 0:43:34 東北4
2 小林 遼 0:44:07 東京3
3 松井 健哉 0:44:16 名古屋3
4 山上 大智 0:44:19 東京3
5 林 真一 0:44:40 名古屋4
6 片岡 裕太郎 0:46:33 名古屋4
WEA – 4.3km ↑150m
1 高野 美春 0:41:07 十文字女子3
2 星野 智子 0:42:50 津田塾2
3 鈴木 聡子 0:45:07 東北4
4 水野 日香里 0:46:18 椙山女学園3
5 新井 宏美 0:46:22 新潟3
6 田村 蓉子 0:47:06 東京工業2
MEB – 5.9km ↑260m
1 田中 裕也 0:46:50 東京4
2 田邉 拓也 0:50:41 東北2
3 齋藤 翔太 0:51:07 一橋3
4 佐藤 悠太 0:51:19 東北3
5 瀧本 拓央 0:53:14 名古屋2
6 新見 健輔 0:53:33 東北2
WEB – 4.3km ↑150m
1 津田 春菜 0:48:46 千葉3
2 佐野 まどか 0:49:32 東北2
3 田代 祐香里 0:50:29 日本女子3
4 山本 紗隠里 0:51:26 筑波3
5 江幡 禎子 0:52:08 東北4
6 渡邉 文子 0:52:21 実践女子2

※3/17 17:00頃、一部修正しました。

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