それぞれのインカレへ-崎田孝文

 それぞれのインカレへ、2009春ラストは名古屋大4年の崎田孝文さんに話を聞いた。昨年のリレー優勝・スプリント優勝・ロング2位と素晴らしい成績だが、ここまで来るのも平坦ではなかった。

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<崎田孝文プロフィール>

2005年名古屋大学入学、現4年生。

2006年ミドル:ME 14位
2007年ロング:ME 39位
2007年ミドル:ME 5位
2008年ロング:ME 2位

IC2007リレー優勝、ICL2008 2位、ICS2008 1位、もう目指すは最後にして最高の頂のみ。


それぞれのインカレへ、2009春シリーズは今回が最後となります。
トリを務めてくれるのは名古屋大4年の崎田孝文選手です。
よろしくおねがいします。

崎田:
よろしくお願いします。


筆者と崎田選手とは、割と付き合いが長いこともあるので、今回はちょっとくだけた言葉で話そうと思っています。読者のみなさんもご了承ください。
と、いうわけでね、ここからは普段どおりの口調で話します、はい。


確か、一番最初に会ったのは2006年のJWOCセレのときだったかな。

崎田:
そうですね。あの時は見る人見る人が速そうな人ばかりでドキドキしてましたよ。


でも崎田はその前のインカレミドルのMFクラスで優勝していて、「ほぼ内定」状態だったんだよね。

崎田:
はい。ほぼ内定だったので、自信満々でセレに臨んだんですが、散々たる結果で、打ちひしがれたのを覚えてますよ。。


実はそのときの選考方法でMFクラス優勝者というのがあったんだけど、
これはMFクラスが2クラスに分割というのを考慮されていなくて、MF優勝者が2人出てしまったという事態に。
それでセレの順位が良かったほうを代表選手に、ということだったんだけど、
その2人がセレのスプリント・ミドルともにあまり良くない順位で…
けっこう「どうしよう?」ってことになったらしいよ。

崎田:
やっぱりそうだったんですか。。自分でも、「自分がJWOCに行っていいのだろうか…」と何度も悩みました。。


でも、それからの成績を見ても、今の姿を見ても、あのとき崎田を代表選手にしたのは正解だったんだ、てことだよね。
まぁ、立場が逆だったらどうなったのかは、またわからないけど。

崎田:
もう一人のMF優勝だった、茨城大の中村君が代表選手になっていたら、どうなっていたかはわからないですが、選んでよかった、って言ってもらえるとうれしいですね。自分としても、JWOCに行ったからおかげで競技をがんばろうと思うようになり、今の自分があると思うので、JWOCに行けて本当によかったと思っています。

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やっぱり、当時から「速くなろう」「一番になってやろう」とやる気があったの?
当時というかJWOC選出前。

崎田:
正直なところ、代表に決まるまではそんなにも強くやる気があったわけではないですね。同期の、今回シード選手の寺村や、この前インタビューのあったこばともが頑張ってるのを見て、頑張ろう、とか、負けたくない、って気持ちが出始めているくらいでした。


あぁ、やっぱりその頃から同期内で切磋琢磨、という感じだったんだ。

崎田:
はい。当時から、特にあの二人の切磋琢磨はすごかったですよ。あの二人が今のような競技派の名大を作るきっかけだっとと思いますよ。


そういうところから、今の姿になるのは、やっぱりJWOCの影響は大きかったのかな。

崎田:
そうですね。JWOCは大きなターニングポイントだったと思います。


JWOCの何が一番大きかったと思う?
代表という肩書きだとか、仲間だとか、海外遠征、外国人選手など、いろんな要素はあると思うけど。
これからJWOCを目指す人の参考のためにも。

崎田:
一番大きかったのは一緒に行った仲間ですね。初めての合宿で一緒にルートプランの検討を行っているときに、自分よりも何倍も地図が読めてプランできているのをみて、負けたくない、追いつきたいと思ったのが大きいですね。

JWOC2006日本代表メンバー


なかなか強力なメンバーだったよね、あのときのは。(右図参照)
そういう意味では、大学の仲間といい、JWOCの仲間といい、いい仲間に恵まれているよね。

崎田:
これめっちゃ懐かしいです!
そうですね。一人でもいなかったら今に至らなかったと思うので、良い仲間に恵まれてホント良かったです。


JWOCが終わって、その年のミドルは14位となかなかの成績だったけど、3年のロング(日光)では39位とあまり良くない成績だったよね。

崎田:
そうですね。JWOC直後くらいから3年のロングで優勝することを目標としてやっていたんですが、2週間前にチョウケイ靭帯の炎症となり、そこで気持ちが切れてしまったのが最大の敗因だったと思います。あの時ことは一生忘れないと思います。

でも、あの時負けたからこそ今の自分があると思うので、あの惨敗はなくてはならないものだったんだと思います。


怪我をしてしまったことというよりは、気持ちが切れてしまったのが良くなかったのかな?

崎田:
気持ちが切れたのが良くなかったんだと思います。2年のロングでは、2週間前に捻挫をしてしまいましたが、満足できる結果を出せましたし、4年のロングも2週間前にねんざ、3日前に病気と、悩まされましたが満足できる結果でしたし。諦めなかったら、満足できる結果は出せていたと思います。というか、魔の2週間前ですね。


今はもう1週間前(インタビューは3/14夜)なんだけど、身体の調子は?

崎田:
若干疲労感が抜けきらず、体が重いですが、今回は未だ怪我無しです。ついに怪我ないしでインカレに臨めるかもしれません。


ということは、過去最大のパフォーマンスが期待できそう、ということだね。

崎田:
過去最高の成績を期待していてください!!…と言いたいですが、調子に乗るとたいてい悪い結果に終わるので。。。今できるベスト目指して頑張りますよ。


それが一番いい結果に繋がるだろうね。


3年のロング前で気持ちが切れてしまったと言ってたけど、それで惨敗して、そのまま落ちていく、なんてことはなかったの?

崎田:
落ちて行きそうでした。それから一か月はオリエンが嫌で嫌でやめようと思っていましたし、生きていくのが嫌になるような気分が続きました。でも、オリエンテーリングの結果一つでここまで左右されるってことは、自分にとってそれだけオリエンテーリングが大事なものだと気づき、3年の春インカレまで、もう一度だけ頑張ってみることにしました。


それでミドルでは5位入賞、だったよね。

崎田:
そうですね。ミドルで結果が出なければ、やめるつもりだったので、良い結果が出て、これで続けられる!と思うと凄い嬉しかったです。

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それで、その勢いを受け継いでリレーでは優勝、嬉しいことが続いたね。

崎田:
はい。最高の2日間でした。周りも、自分たちも優勝できるとは思っていなかったんですが、なぜかイメージトレーニングをすると毎回優勝していたのを覚えてます。:)


想いが現実に、ってやつだね。
それだけ自分を、自分たちを信じられるようになったということなんじゃないかな。
それまでのトレーニングや大会の結果が、胸を張れるだけのことをやった、ということの証明だと思う。

崎田:
そうかもしれないです。話会いをするうちに、この2人となら何が起こっても大丈夫だと思えましたし。自分としても、ロングの辛さをまた味わうのだけは嫌だと思えたおかげで、インフルエンザでも走ったりと死ぬ気でトレーニングできました。:)


いや、インフルエンザは走っちゃダメだろう。

崎田:
そうですね。。まぁ、それだけ頑張ったってことですよ(^_^


リレーといえば、最後のフィニッシュというかウィニングランのとき、すごく淡々と走っていたけど


あの時は優勝ということに気づいてなかったの?

崎田:
…はい。出走した時は後ろの、日下と何分差か分からなかったので、すぐ後ろにいて、ポストが振られている間に抜かれてしまったのかとおもいました。

ゴールしたら、二人が一緒に走ってて、優勝を知らされ。。。といった感じです。。ちょっと恥ずかしい。まぁ、ウイニングランは今回のためにとっておいた!と考えるようにしています。


後ろを2人が走っていたのも気づいてなかった?

崎田:
…そうです。。最後の誘導で二人がいるのは見えたんですが、応援してくれているだけかと思ってました。ウイニングランをさせてあげられず申し訳ないです。。


こばともくんも「ウィニングランをやりなおしたい」と言っていました。
うまい具合にチャンスがもう一度あるから、ぜひやり直してもらいたいね。

崎田:
はい。今年こそは、なんとしてもみんなで優勝を分かち合いながらフィニッシュしたいです。


今年のインカレ…もう1週間後に迫ってしまったわけだけど、
目標は、もう…両方優勝しかないよね。

崎田:
もちろんです!リレー2連覇はずっと前からの目標ですし、ミドルでは、最後に山で日下に勝って締めくくりたいです!


イメージトレーニングはしている?

崎田:
はい。今のところ、ラスポゴール付近までもつれるイメージが強いです。あとは、そこで競り勝つイメージを作ることができれば。。。


それが最後の仕上げ、という感じだね。


今はもう調整期間に入っているんだと思うけど
普段はどれくらいのトレーニングをしてきたの?

崎田:
大体月に150~200kmくらいです。いつも、距離・時間よりも質を最優先することを意識してトレーニングしてます。4年になってからは、どうしても平日にできることが限られてしまうので、休日にポイントとなるようなトレーニングをよく行ってます。


今までは怪我に悩まされることも多かったようだけど、そういうのを経てトレーニングに関する考えが変わってきてはいるのかな?

崎田:
そうですね。昔は全トレーニングが高負荷トレーニングってぐらい追い込みまくってたんですが、怪我リスクを下げるって意味で質が高いと理解して、LSDなども取り入れるようになりました。


なるほど。
その中で好きなトレーニングとかってある?

崎田:
一番好んで行うのは、不整地でのインターバルトレーニングです。最初の方は、不整地ということもあり、なかなかスピードが乗らないのですが、後半になってくると、うまい具合に上半身と下半身がかみ合い、さらに地面をうまく取られられるようになって、スピードに乗ってくるのが凄い爽快です。


そういえば崎田は、なんとなく体力あるパワー型のように見えるんだけど…いや、名古屋大はみんな体格いいからそう見えるんだけど…インカレの成績としてはロングよりもミドルのほうが、年ごとにみるといいよね。
ロングとミドルではどっちが得意なの?

崎田:
たしかに名大はでかいひと多いですね。
ミドルとロングだと、ミドルの方が得意です。むしろロングは苦手です。。
だからこそ、得意なミドルでは負けたくないんです。

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ミドルが得意ということはオリエンテーリングのスタイルとしては
「常に地形・現在地を把握して正確に進む」、というものなのかな?

崎田:
他の人と比べるとラフなのかもしれないですが、プランしたものに加え、見えたものを地図に落としてしラフなりに確定させ続けるといった感じです。あとは、チョイスというよりは、要求された動きをこなす、ってとこも好きです。


今回のインカレでは、どんな動き・技術が要求されると考えている?

崎田:
そうですね。。尾根・沢切りでの方向維持と正確さ、高さの意識、登坂力は要求されると思います。あとは、モデルイベントの地図を見た限りだと、微地形が発達しているようなので、正確なアタックも必要になってくるかと。あと、A-Finalでは、よりスピーディーな中でもそれらが実行できる技術が要求されてくると思います。


それだけ言えるってことは、ちゃんとこなせる自信があるってことだね。

崎田:
今までの経験を思い起こせば、きっとこなせると思います。


それでは最後に、全国のみなさんに向けて、何かひとことお願いします。

崎田:
名大1~4年、最高のメンバーが揃いました。自分たちのためにも、今まで応援・支援してくださった方々のためにも、団結力を武器に全力でぶつかっていきます。
最後のインカレ、最高の思い出にして締めくくります。

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