O-News編集部の挑戦-裏磐梯2時間トライアル

 初のクロスカントリースキーの後、スキーOには次の日のための準備が待っている。フットと大きく違う道具の整備、ワックス掛けに挑戦し、翌日に備えることに。

 スキーの板には滑りをよくする為にワックスが塗りこまれている。そのワックスも種類が多く、単純に滑る滑らないではなく、雪質などとの相性があるという。

 雪質や天気によってワックスを変えるといいますけど、そんなに変わるものなんですか?

 そうですね、初めのうちは違いというものもあまりわからないかもしれません。でも、やっぱり確実に違う、というのがそのうちわかってきます。

 ちなみに、前日の時点では明日の天気や雪質が完全にわかるわけではないので、予想をしつつ複数の板を用意することになりますね。人によってかける時間は違いますが、これが終わらないことには寝られません。

 違うワックスのものを2セット用意するということは…同じ板を2セット持っているということですか?

 そうですね。そこもまたスキーOのお金のかかるところですが…。ワックスもこんなに小さなかけらですが、これで1万円くらいするものもあるんですよ。それの半分くらいを1回に使ったり…。

 練習のときはそんなに高いワックスは使いませんが、レースのときはやはりいいものを使います。それでも複数用意して全て使うわけではないので、使わなかったほうはもったいないですが。

 さて、ではやってみましょうか!

i-bdbb4cc85cae3cc22ee732d480558065-090201_01s.jpg
i-dc9aae5ac5a81b58bf50735720026ab8-090201_02s.jpg
i-04d78c97eaceeebc68a9ef549eda1c41-090201_03s.jpg

 いやー…恐々とでしたが、面白いものを経験させてもらいました。でも、これを毎回だとかなり面倒ですね。

 そうですね、やっぱりこういうメンテナンスが一番フットと違うところでしょうか。まぁロシアとか強い大国はワックスマンと呼ばれる専門の人がチームについてますので選手自身がすべてやるわけではないですけど。
そういう国は板もスポンサーから支給されていたりするので2本用意するのもそれほど苦ではないんですよね。

 う~ん…ワックスマン…。こういう設備とか道具とかも含めてですけど、やっぱりスキーOは個人で行うというよりもチームで行う、という感じがしますね。
そういう意味でも、やっぱり敷居が高いように思えてしまいますね。

 そうかもしれませんね。今は日本でもやっている人が少ないので特にそう思うのかもしれませんが、声をかけてもらえれば今回のように教えることもできますし、道具も貸すことができます。興味を持たれたらとりあえず連絡していただければ、と思います。

 そして一夜明け、ついに2時間トライアルの本番となった。

 前日と同じグランデコスキー場にたどり着き、各々準備を始める。開会式まで時間があったので昨日の復習と思いウォーミングアップとして開放されている部分で練習練習。

 …あれ?昨日よりも滑れない、昨日の感覚を忘れている…。焦らず、昨日教わったことを思い出して…いーち、に。いーち、に。…お、ゆるーい下りならなんとか滑れるか?しかしやはり登りが滑れず、歩くしかないなー。周りを見てもみんなスイスイ滑っていて、こんな初心者ほかにいないよー。かなり不安になる筆者。そして、開会式が始まった。

 開会式は手作りイベント感あふれるものであり、オリエンテーリングで言えばマイナーローカル大会と似た匂いを感じさせていた。こういう大会は参加者のほうも笑顔が多く、大会自体が明るい雰囲気に包まれている。この大会は前年事情により開催できなかったので今回は2年ぶりの大会となった。それだけに運営者も参加者も待ちに待った、というところなのだろう。

 開会式のあと、しばらくして遂にスタートの号砲が鳴った。2時間の戦いの始まりだ。一斉スタートであるが、筆者はもちろん最後尾からノロノロとスタート。スタート直後が上りとなっているため、早くも一苦労。ふと顔を見上げると前方では多くの選手たちが一直線に連なってコースを駆け抜けていく。最後尾だからこそ見えた光景だったが、なかなかに面白い。

 そのあとは滑れるところはすべり、転び、上りはがんばって踏ん張って歩いて上る、ということを繰り返し他の選手にはひたすら抜かれつつ応援されつつ。2時間でどれだけ滑れるのか?男子ががんばれば30kmは滑るという。時速15kmというと5km20分、筆者が5000mを走るのとそう変わらない。そんな筆者はこの最初の1周を27分もかかってしまった。しかし次の周は24分。この調子なら5周(10km)いけるかもしれない…。

 2時間後、結果は4周と1900m、つまり9.9kmだった。惜しい、目標まであと少しだった。順位を見ると出走者154名中150位。スキー暦2日でこれなら上出来だろう。

 スキーO日本チームのエースであり今回の先生である堀江守弘先生は今回、これまで常勝とされていたアーサーエアーズ選手を破り、見事優勝となった。今回はアーサーだけではなく、東北大学のスキー部の選手たちも参加しており、そんな強豪たちを破っての優勝は本当に価値のあるものだ。2位だった東北大スキー部が堀江選手の出身大であり、スキー部にオリエンテーリング部が勝ってしまったというのもまた奇妙な巡り会わせだ。

 この2日間、スキーOまではできなかったがクロスカントリースキーを体験することができた。とても「滑れる」というレベルまで達せなかったのは残念だが、2時間トライアルの最後のほうでは僅かながら「スキーに乗る」という感覚を味わうことができた。そうやってうまくいった瞬間はやっぱり嬉しく、楽しい。

 林の中を進むことも体験させてもらったが、あれがもっと自由に滑れたらどんなに楽しいことだろう。右の動画はスキーOのプレゼン動画だが、これくらい自由にそして速く滑ることができたら、それは面白いだろう。これだけの観客の中を走りぬけることができたら、それは気持ちいいだろう。

 3月には北海道でスキーOの世界選手権がある。日本の選手にとっては、例えば女子リレーなどでは入賞も夢ではないという。彼ら彼女らの勝つ姿を見に、その勝利に参加するために、3月、北海道に行ってみるのも面白いのではなかろうか。

 そんな世界選手権に向け、日本代表選手が今週末、7~8日に山形で行われる真室川大会で決まる。選手が決まったら、もちろんO-Newsでも紹介する予定だ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です